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顔合わせ

とうとうプーとブモニム(父母様)がうちにやってきた。プーはうちの母には以前会ってるけど父とは初めて。親同士の対面はもちろん初めてである。

今回の目的は全員の顔合わせ、更に式についての具体的な両家の話し合いである。ソウルで式を挙げること、大筋で韓国式で行うこと、については合意していたけど、細かいとこはぜんぜんだった。

その後はブモニムといっしょに観光。いいとこ見せよう(?)と頑張ったのだけど、結果的にはあちこち考えが足らなかった・・・失敗を上げ連ねてしまうので、是非こんなことはしでかさないよう参考にでもされてください。

親同士のご対面

9月某日昼過ぎ。空港まで緊張しながら一人で迎えに行った。久しぶりに見るプーのでかさ(注:腹肉とか顔とかのこと)は相変わらずだった。ブモニムと挨拶を交わしてタクシーでホテルへと向かった。田舎の空港は都心部と近いのが長所である。

ホテルに荷物を置いて夕方うちへ到着。うちの親がこちこちになって迎える(特に父親)。かたーくるしい雰囲気。食事は後で外ですることになっていたので、お茶と果物を出す。でもなんかゆっくる食べる雰囲気ではない。特にわたし。口が忙しいから。

それぞれを紹介したあと(見りゃわかるんだけども)、ぼちぼち話が始まった。しかしうちの父親はひどいどもり。プラス人見知り。まずアボニム(お父様)が「今から言うことをお父様にお伝えしろ」ってな感じで、わたしを通して少しずつ話をされた。それに答える形でうちの父親もちびっとずつ話したが、やっぱりこちこち。顔もひきつり気味である。

わたしは通訳するからずーっとしゃべりっぱなしだけど、親同士が話を進めてる席では、プーは言うことなんもなしである。

ま、でも、徐々にかたくるしーい雰囲気もくずれていき、わたしはときどきつまりながらもなんとか大筋で大意を伝えることには成功した(と思う)。式の費用のこと、うちの母親が着る韓服のこと(作らなくてはいけないので)、うちの側でしなければならない準備のこと・・・などなどについて、話がついた。

てな感じでうちでの話は進み、食事を予約してあったので出かけることにした。料亭ではお酒が入ったのでだいぶ雰囲気が和んだけど、いやうちの父親の場合、差が出過ぎて恥ずかしかった。ひどいどもりで人見知りの父だが、酒が入るとこれがまたえらく饒舌になるのだ。はじかしー。

わたしは食事しながら相変わらず通訳もしなくちゃならないので、ほんとのこと言ってあんまり食べた気がしなかった。お酒もほとんど飲めなかったし、周りは酒が入って会話がはずむからそのぶんわたしの口も忙しいし、しまいにはめんどくさくなってブモニムのためには訳してあげたけど、うちの親のはだいぶ省略しちゃった。

後記:日本語・韓国語両方をある程度理解する(韓国生活の経験ないわたし、決して決してうまいわけではない)のがわたしだけ、ってのは長所も短所もあった。

長所:他に誰もわかるまいと思うと、かなり適当に訳しても誰もつっこまない。更に誰かが失言してもわたしにしかわからないので誤魔化しやすい。

短所:前から思ってたけど、話すのに忙しくて食べたり飲んだりが非常に困難。しかも今回のように5対1とかだと、話す人が多い分もっと忙しくて切れそうになる。

観光

さて翌日は観光をする日。福岡タワーと太宰府天満宮をタクシーでまわって、夕方温泉についた。

福岡タワーでは写真もいっぱい撮るところがあったし、まわりにもきれいな建物が立ち並びスマートな雰囲気の街並みだったので、ブモニムもご満足された様子だった。

次は太宰府天満宮。最初、この近辺で観光するところを考えてて、太宰府はどうかと思ったものの、太宰府が神社であることがちょっと気になっていた。太宰府天満宮は学問の神様だけど、神社は天皇崇拝を思い出させるものなわけだから、それに対してブモニムがどう思われるかなと思ったのだ。

プーに一応相談してみたところ、「そんなの深く考えることないよ」と軽く言われたので、結局太宰府にしたのだけど、結局これはやっぱり失敗だったと思わざるを得ない。

ここが神社であるということはあらかじめ言っておいたのだけど、その時には特に何もおっしゃらなかった。太宰府に着いてから菅原道真のこととかを簡単に話したのだけど、本堂を見てアボニムは「これはヤマトダマシイだろう」とおっしゃった。

わたしは「ここは神社ですけど、学業の神様でそれとは違うんですよ」って言ったけど、なんかやっぱりしらけた雰囲気が漂っていた。別にそれに対して気分を害したってわけではなさそうだったけど、太宰府の成り立ちやなんかに対してはまったく興味を示されなかった。

教訓:神社ってのはやっぱり考え物らしい(たとえ学業の神様でも)。少なくともわたしたちの親世代の方にとっては。すべての人にこれが当てはまるわけじゃないだろうけど。別にこれがおっきい問題になったわけではなかったけれど、福岡タワーでせっかく盛り上がった観光ムードがこれでいっきにしらけちゃったことは確かだ。

ひなびた温泉

太宰府から程近い、ある俳人が好んだとかいう由緒ありそうな温泉旅館を予約しておいた。純日本家屋で、ひなびた感じの趣のある旅館だった。わたし自身はこういうの好きなんだけど、ねえ。

だけど「ひなびた」ってのと「おんぼろい」ってのは紙一重らしい。人によって感じ方が違う。どーもここのところで、また失敗してしまったようだ。

旅館について部屋に案内されるなり言われたのは「こちらの棟のクーラーが故障してるんです」。かなり湿度が高いむしむしした日だったから、クーラーなしでは結構こたえる。食事はクーラーが動いてる棟で準備してくれると言ったけど・・・着くなりわたしはかなりトホホな気分になった。ブモニムは別にいいよとおっしゃったけど・・・(結局、食事をした部屋にブモニムの分のお布団をひいてもらった)

でもって次は温泉!これがまたかなり凄いもんだったのだ。本には「男女各ひとつずつ」とあったけど、それはほとんど混浴のような代物だった!脱衣所は別でお風呂に入ったとこはちゃんと壁で仕切ってあったけど、湯船に入って1メートルほどのところにはすでに仕切りはなくてあちら側と行き来できるようになっている。つまり、湯船はひとつしかなくて、それを途中まで壁作って仕切ったって感じなのだ。

まあ、温泉ではオモニムに「お背中流しましょう」と頑張ってみた(笑)。オモニムは「こんなに人がいないってわかってたらテミリ(あかすり手袋)持ってきたのに」と残念そうだった。

食事はおいしかったようだけれど、やはり懐石のちびちびっと出てくるスタイルには、韓国料理のボリュームと比べて物足りなさを感じられたようだ。

旅館の周りにもとりたてて見るところもなく、もちろん買い物をするところもなく、旅館の中にももちろんなんにもなし。そのため、少し手持ちぶさたな感じもあったようだ。

更に、トイレが純和風で、水洗ではあったけどかなり年代ものだったため、オモニムは夜行くのが恐いとおっしゃってらした。うーん、やっぱり「ひなびた」というより「おんぼろ」だったのか・・・

教訓:お連れする相手にもよるだろうけど、「ひなびた趣のある純和風温泉宿」ってのはまた考え物らしい。今回のことを踏まえると、うちのブモニムの場合は、その土地自体に観光名所(それもちょっと華々しい感じの)があって、周りに買い物もするところがあり、宿泊施設は近代的なところで、ホテルの中にもなにか娯楽施設がある、というのが望ましかったような気がする。

その翌日の昼の便でブモニムは発たれた。日数が少なかったのでかなりばたばたになってしまい、それにわたしの段取りの悪さが輪をかけた感じ。反省するとこがたくさんあった。

その他後になって気づいた点

  1. やっぱり多少高くついてもレンタカー借りるべきでした(でもわたしの運転技術に問題があるって話もあるが・・・)。うちの車は妹の通勤用だし、レンタカー借りるよりはタクシー乗りまくった方が安いと思ったので、タクシーで動き回ることにした。が、やっぱ日本のタクシーって韓国と比べるととてつもなく高くてなんか申し訳ないし、拾ったりするのがめんどくさいし、車が準備できてなかったのは失敗だった。
  2. スケジュールは細かーくたてるべきだった。交通手段、荷物を預けるコインロッカー、食事の場所、買い物する場所・・・でもお買い物なんかをしたいとおっしゃられることも想定して、ゆとりもあった方がよい。細かく予定をたてつつも臨機応変でアレンジがきくようにしとくとベストだったろう(果たしてそんなこと可能か?)。
  3. 食事の場所に関しては、いくつかバリエーションを考えておいて、メニューがだぶらないようにするべきだった。朝食にうどんを食べたいといきなりおっしゃられて、昼は太宰府の茶屋でうどん・そばとしか考えてなかったわたしはかなり困った。

日本と韓国、似ているようでも外国は外国。細かい違いがたっぷりある。うどんにたくわんがついてこない、おかず(バンチャン)のおかわりサービスがない、ご飯食べるのにスプーンがない、わかってはいても高すぎる日本の物価・・・わたしにとっては当たり前のことでどうしようもないことで受け入れるしかないのだけど、ブモニムにとっては日本はそういう国だと思ってもやっぱりふに落ちないとこもあったようで。

わたしがここまで気にすることはなかったんだけども、やっぱ落ち込んでしまいました。救いは、プーがブモニムの前でかなりわたしのフォローをしてくれたこと。つたない韓国語でわたわたと走りまくってる努力は認めてもらえたようです。

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