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余談:国籍について

わたしは韓国人と結婚した。そしてわたしの国籍は日本だ。

プーと知り合ったばかりのころ、わたしは「国籍変えたって何変えたって、わたしが日本人であることには変わりないから」と公言し、もし彼と結婚したら韓国籍になることを考えていた。そしてそれはたいしたことじゃないと思っていた。

そのころのわたしは自分のアイデンティティについて深く考えたことがなかった。日本という自分の国にたいして興味もなかったし、好きでも嫌いでもなかった。どちらかというと嫌いだったのかもしれない。

だけど、外国で生活し外国人とつきあっていくうちに、自分が日本人であるということを強く意識するように変わっていった。日本ってやなやつーって思ったり、日本って素敵だなーって思ったり。そのたびに落ち込んだり嬉しくなったり。つまりはその国が自分の母国であるということを実感しだしたってわけ。

別に国籍が日本じゃなくてもわたしが日本人であることには間違いないと思う。わたし自身がそう思ってたらそれは死ぬまでそうなのだ。だけど、やっぱりそう簡単に日本の国籍もなくしたくないな。わたしはそう思うようになった。

そしてそれは今まで続いている。プーは結婚にあたって国籍を変えてほしいということは言わなかった。ブモニムにも今のところ「日本のパスポートを持ってる方が便利ですから」と言って通している。

日本のパスポートが韓国のパスポートに比べて便利だというのは本当で、日本人のわたしが韓国に行くときビザは不要だが、韓国人のプーが日本に来るにはビザが必要だ。これだけでも十分日本のパスポートを持っているメリットはあると思う。

でも「日本のパスポートの方が便利だから」というのは、理由の一部であるような気がする。うまく説明できないけれども、とりあえずそう簡単に日本国籍をなくしたくないのだ。

プーと国籍のことについて話したことがある。将来わたしたちに子どもができて、あるいはプーが韓国で勤めるようになって、書類に母親や妻が日本人であることが書いてあったら、それが問題になるかもしれないと言われた。いじめの原因になったり、職場で不利になったり。そんなことってあるのだろうか。わからない。でもないとは言えない。

そうなったら国籍のことを考えてほしいとプーは言った。

そうなってもわたしは日本の国籍をなくしたくない、というのはわがままなのかもしれない。わたしが帰化してすむのならそうすべきなのかもしれない。そうも思う。

だけど、わたしが日本人であることが問題で、そのために国籍を変えてしまったら、それはわたしが自分のアイデンティティを否定したことになるんじゃないだろうか。それってすごく後ろ向きじゃないだろうか。

将来、わたしたちのこどもが自分の中の日本の血も韓国の血も誇りに思えるようになってくれたら理想的だ。だからわたしは否定的な理由で国籍を変えたくないのだ。

というわけでわたしの国籍は日本。この先どうするか、まだわからないけれども、そうだな、韓国人であることでものすごいメリットが生じたら、考えてみようかな。

ちなみに、韓国人と結婚したからと言ってすぐに帰化できるわけではないことも付け加えておく。

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